摘み採られた時の様子が分かる工芸作物としての「茶」と茶という植物の葉を原料とした「工業製品のような茶(茶使用食品)ボーダーラインの蒸し製の煎茶、粉末煎茶、ペーストなど」へ。目的にそって商品にするのは大切なことです。もちろん、工業製品的な「茶」を否定はしません。それもビジネス【business】です。(錦園も抗アレルギー効果が期待されている紅ふうきの粉末茶を販売しています。)
ただ、まんぱちによる蒸し、手揉みに始まる針のような形状のお茶と同じ軸線上にあるお茶とは全く異なるものであることを、消費者の皆さんにも知って頂ければと願います。
元の姿がわからない「食品」が増えています。茶畑の生葉を摘み、蒸し、揉んで乾かしたお茶でさえもこの流れの中にいます。これもまた時代なのでしょう。輝くような茶園。そこから生み出される艶やかな新芽。その姿、関わっている人達の思いを伝えたい。そして、出来るならその茶を通して「お茶以外の大切な何か」が心に残れば嬉しい。それこそが本当の目標です。
ゴールデンウィークが終わればいよいよ山間地生産のお茶が始まります。例年に比べて約一週間から十日の遅れです。今年はどんなお茶になるのか。不安と期待の日々となることでしょう。
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