でも、この美しさは人が丹精をしてこその姿です。山や里をまわっていると、あちらこちらに見られるのが人が手放してしまった放任の茶園。防除もされず放置されてしまっている姿はなんとも痛々しいものです。
茶は「天・地・人」の賜物である。と石部は思っています。そのどれが欠けても良いお茶にはなりません。人と出会い、茶は「茶」となった。
茶は工芸作物とされます。天と地と人が育み、人がさらに手をいれて生み出す農作物。そして、人を介して人が楽しむ嗜好品。なんとドラマチックなものであることか。
※「工芸作物」= 収穫後、製造・加工など比較的多くの過程を経て利用される作物。 |