テーマ
茶文化体験サロン
認定番号
01-0271
報告者名
山梨宏之
スタッフ
坂本 彬、鈴木利弘、山梨宏之(以上静岡県支部)
上野光子、森本良子(以上東日本支部)
活動日時
14/01/25 10:00〜17:00
主 催 者
(社)静岡県茶文化振興協会
会  場
東京都渋谷区文化村、東急百貨店本館7階催事場
対 象 者
静岡県フードフェア来場者
参加人数
100
使用資料
(教材)
  • 上級山間地茶
  • 焙煎茶
  • 抹茶
使用資料
(器具)
  • 特注テーブル
  • 茶器一式
  • オーブントースター
  • その他
スタイル
セミナー
概 要
催事場の1角で、テーブル4卓にインストラクター4人が各4人ずつの来場者に呈茶する。インスト分も入れて5個。
約20分のセミナー

2席が山間地の上級煎茶
1席がオーブントースターで焙煎を実演して呈茶
1席が抹茶を点てて、5個の湯呑みに注ぎ分け
質問内容
  1. 山間地上級煎茶のこの風味はなぜ出るのですか。
  2. 焙煎は何秒ですか。効能は?
  3. 抹茶を注ぎ分けするのは茶道と異なるようですがいいのですか。
質問への対応
  1. 山間地では摘採期に霧がかかり、葉色が濃く渋味が抑えられます。土壌がミネラル分に富み、特有の風味が感じられます。
    寒暖の差があり、香りが強くなります。

     摘み取りは葉が出開く前に行われます。平地茶に比べて山間地茶は出開きが遅れるため、3葉目まで摘み取れます。少し太よれになりますが、3葉目が加わると甘味と香りが強くなります。
     アミノ酸のうま味、カフェインの苦味に加えて、糖分の甘味と豊かな風味にお客様は驚かれたようです。

  2. 予熱を30秒、焙煎も20〜30秒程度です。
    茎の部分がきつね色になったら出来上がり、焦げると苦く、葉の部分がまだ緑色でも十分強火です。
     茎が踊ってくるのでお客様には喜んでいただきました。

     煎茶にはなく、焙じ茶にするとできる成分として「ピラジン」があります。血行を促しますので、冬の大敵「冷え症」の方にお薦めです。寒い地方の消費量が多いのもこのためです。

     少し湿気てしまったお茶や玄米茶がカリカリになります。
    お茶をいただく直前に、飲む分だけ薄く拡げて焙煎しましょう。

  3. 今回は抹茶を身近に楽しんでいただきたいので茶道の作法にこだわらずに呈茶しました。
     注ぎ分けると泡が減るので、お客様にもお湯のみの中で茶筅を振るっていただきました。これは好評でした。
感 想
 静岡県支部と東日本支部から各お二人のインストの皆様お疲れ様でした。ステージに上がって一段のステップアップがなされたかと思います。またサポートいただいた皆様にお礼申し上げます。 
 さて嗜好品としてまた生活必需品として、お茶の「間口の広さ」「奥深さ」をあらためて感じたしだいです。
 一般の方へ日本茶を理解していただくには地道な作業が必要です。20分という貴重な時間をいただき、所作を見、会話がなされ、初めて「そうだったのか」「おいしいんだね」という感想に至ります。うれしいですね。でも自己満足だけにならないよう自戒です。


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