日本茶専門店 錦園石部商店 
titel 魅力的なお茶たち
 俵峰にて
摘み残しのさくらかおり

 俵峰にて切り生えの園を見る石部


俵峰さくらかおりの荒茶










 静岡の山間地より魅力的なお茶が今年も生まれています。俵峰の生産家限定「さくらかおり」はその中でもひときわ光るお茶になりました。総生産量は約40kg。更新1年目の「切り生え」を含む味のボリュームは素晴らしいのひとことです。3月の寒さ、摘採時期の長雨など心配は尽きない年でしたが、よいお茶はやはりあります。
俵峰の摘採風景

 茶園の様子を見てまわり、生産家とお話しをさせて頂き、出来上がったお茶を審査。丹精され、優秀な生産家が揉んだお茶はちゃんと美味しいお茶になっています。錦園の扱うお茶は生産量が少ないものばかりですから年によっては出来ないケースがあります。でも、また来年になれば新茶の季節はやってきます。来年に期待です。

 石部がお茶屋になりたての頃、生産家と出来たお茶についての欠点等を話していて「そうかあ、じゃあ又、来年やってみよう。」と事も無げにいわれた事があります。目の前には品種限定でたった1回分(約5kg)しか作れなかった荒茶。(実にほんの10時間前までは生葉でした。)お茶の事が分からず、日々焦っていた石部にとって一瞬めまいを覚えるような気の長い話しに感じたのを覚えています。でも、まさにそうなのです。

 同じ葉は本質的には2度と無く、一度一度が「最初で最後」の繰り返し。それでいながら人があきらめない限り必ず、もっと良いものを作るチャンスはやって来る。このことに気がついた時、なにか気分がとても楽になりました。

 今年もちゃくちゃくと魅力的なお茶が揃いつつあります。23日より錦園サイト内での販売のお茶は少しの間お休みを頂きリニューアル作業を致します。ご期待ください。中にはまるで宝石のようなお茶もご紹介出来ることでしょう。

 2006年05月20日 石部健太朗



良い道具による充実のティータイム


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