日本茶専門店 錦園石部商店 「静岡の新聞」
titel 静岡の新聞
2006年2月20日
静岡新聞
 お茶は静岡の大きな産業のひとつ。その為、静岡の新聞にはお茶の記事がしばしば掲載されます。(※お茶好きの方々は御購読を???)私も仕事柄、記事に「茶」の文字があるとどのような記事でも目を通します。

 2006年2月20日静岡新聞朝刊。緑茶の輸出が急増している事を背景に海外市場開拓に努力をなさっている皆さんの記事です。アメリカへはティーバック向けの安価なお茶が多く、欧州へは高価格茶が多いとのこと。海外に行った時、「あれ?美味しい日本茶だなあ」なんて驚く時が来るのかも知れませんね。

 近年、日本茶は産地表示の問題で揺れましたが、海外へはその多くが「日本茶」として出て行くのでしょう。「○×県産」とか「○×茶」なんてのは極々一部の人がこだわるだけなのは容易に想像がつきます。国内における産地表示に嫌気がさして市場を海外に求めるアクションを起こすのも分かる話です。


錦園の新作「白のティーポット」¥6,300。お茶の花の白をイメージした色のティーポットです。茶漉しは黒のティーポットと同様の錦園指定の極細かな陶製です。
 海外への輸出量が増えていけば産地間での価格競争は激化するのかもしれません。やはり「茶価(お茶の値段)」は下がって行く方向と考えられます。また、お茶の生産家集団による直接の輸出(製茶問屋を通さない)も海外のバイヤーには魅力的に映ることでしょう。価格面で生産者VSお茶屋では生産者に歩があります。(大型の仕上げ機械や-30度クラスの冷凍庫を完備した生産家集団も存在しています。)まさに記事の見出しにもあるような「緑茶バトル」激化!!の様相を呈する・・・かも。
 マスの大きなビジネス展開。うらやましいかぎり。極々小さな専門店の錦園は対岸の様子をぼんやりと眺めている次第です。

さてと、それはそれとして。

 今、お茶と人の距離が離れているなと感じています。今年はお茶と人の距離を縮める動きをします。生産地や生産者の様子はもちろんですが、茶器(急須や蓋碗、湯のみ、茶入れなど)を通してお茶を感じられるような事を提案させて頂きます。そんな中で、日本ていいなと思って頂ければ最高です。

 お茶は本当の意味での専門店が必要とされる時代が到来しそうな予感。「専門店とはなんぞや?」が命題となってくるのはいうまでもない事でしょう。

2006年02月21日 石部健太朗



良い道具による充実のティータイム


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