Nishikien.com 茶専門店 錦園石部商店  店主 石部健太朗(日本茶インストラクター#02-0362) お茶にまつわる様々な事柄。〜owner's talk〜 
titel 品種茶「やぶきた」茶農林六号
やぶきたの原樹
 日本のお茶で全栽培面積の実に77%を占める品種、それが「やぶきた」です。(主産地の占有率 静岡91% 鹿児島45% 三重67% 京都62% 福岡79% 埼玉73%)

 地域適応性が広いこと、収量が多いこと、製造がしやすいこと、味、香りとも優良であることなどから全国の茶産地に普及。上記の%をみるとお茶といえば「やぶきた」といっても過言ではないでしょう。

 さて、そんな「やぶきた」の生まれ故郷は静岡市の日本平です。名前の由来は、杉山彦三郎氏が竹薮を開墾した畑に茶の種子を播いて2つの個体を選別。南側のものを「薮南(やぶみなみ)」北側のものを「薮北(やぶきた)」と称した事に由来します。

やぶきたの原樹
新芽が出てますね。
 やぶきたの原樹が静岡県立美術館に向かう途中にあります。(根元をみると実生の2世がいっぱいいたりします。でも、これはやぶきたではない。)お茶といえば畝になっているイメージが強いのですがこのやぶきたは見上げる大きさです。※この場所に植えられていたのではありません。試験場の移動にともない移植され今に到ります。
畝仕立てのやぶきた
日本平付近(東豊田)
 お茶畑といえば、丸いかまぼこ型を思い浮かべますが、やぶきたは直立性が強く自然仕立てになるととっても格好の良い品種です。(葉が大きくなり、手のひらくらいになることは一般には余り知られていないでしょう。)
やぶきたの幼木園
日本平付近(東豊田)
 やぶきたに関して色々と耳にする事がありますが、健康的に育ち、優秀な生産家がお茶につくりあげた「やぶきた」の味わいは多くの人に「おいしい」と感動を与えます。そのストライクゾーンの広さは他の品種にはないものです。
※画像はすべて2005/04/27に撮影。
2005年4月27日 石部健太朗



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