Nishikien.com 茶専門店 錦園石部商店  店主 石部健太朗(日本茶インストラクター#02-0362) お茶にまつわる様々な事柄。〜owner's talk〜 
titel 早生・中生・晩生の品種
 桜も遅かった今年ですが、4月8日頃から、茶園の色が一気に変わり始めました。

 新芽が大きくなる時は早生の品種、中生の品種が良く分かる時でもあります。まだまだ、芽が小さい中生品種(やぶきたなど)の園と早生品種が隣り合っていたりるとちょっと驚くかもしれません。

奥が「おおいわせ」
手前が「やぶきた」(4月10日静岡市にて)
 品種を「早生」「中生」「晩生」と分けて栽培していけば摘採時期が長くなり、結果、園地での芽の成長を「追い」ながら製造が出来、工場の稼動日数も長くなるとされます。(※現実には、早生の品種がまだ寒さが戻る頃に芽を伸ばして寒さにあたり、成長がおさえられて「中生」と同時になってしまう。なんて事がしばしばだったりするのですが。)
「おおいわせ」拡大画像
「やぶきた」拡大画像
 やぶきたが全国の栽培面積で8割近いというのにはちゃんと理由があります。オールマイティに「美味しい」ということもさる事ながら、品種として適応範囲が広く、他と比べて適期が長く、良品を造りやすい品種なのです。

 そして、やぶきたの美味しさは慣れの面を差し引いても凄いものだなと感じます。品種を単品で楽しむのいいけれど、やぶきたをベースに他の品種をブレンドして味わいや香りに変化をつけたりするのも面白いものです。

 やぶきたを9割として「印雑」を1割程度ブレンドすると新鮮香を感じる味わいになる場合もあります。(※早春や春をイメージさせる味わいにしたい時などにこんなブレンドをしたりする・・・かな。)この辺りの話題は長くなってしまうので、また今度。

2005/04/11 石部健太朗



良い道具による充実のティータイム


(c)2000-2005 Nishikien. ALL RIGHTS RESERVED.