(感想も含みます。)
会場にはシアトル日本商工会様のお力添えで上記4会場を設営頂きました。
Everett Community Collegeはシアトルの市街からハイウエーで1時間ほど離れたところにあり、会場は茶室を備えた建物で、現在は日本庭園を造成中でした。日本人を中心にお集まり頂き、ほぼ女性の方ばかりでした。静岡茶の啓蒙と共にお茶の淹れ方、楽しみ方をレクチャーしました。参加者の日本茶に対する強い関心が感じられ、応じきれないほど多くのご質問を頂きました。ほとんどの方が、日本からお茶を纏めて持ち帰ったり、送って貰ったり、お土産として頂くということで、その保存方法や良いお茶の見分け方について関心が深かったようです。それ位、日本茶・・・むしろ日本に対する想いを強く感じたセミナーでした。
総領事館では、領事を始めとするスタッフの方々が中心で、男性も多く参加して頂きました。午前中のセミナーの感触から、導入部のお茶(静岡茶)の説明よりも、実技とQ&Aを通じてのコミュニケーションを重視する方向に変更しました。実技では、各テーブル男女が混ざって座っていましたが、どうしても女性がお茶を淹れる役割になってしまいました。それを逆手にとり、お茶を淹れることが、決して女性の役目や義務では無いという観点から、お茶がコミュニケーションのキッカケとなり、そこがお茶の最も優れた効能ではないかという話に結び付けました。副領事から、アメリカ人は日本茶に砂糖やミルクを入れるがそれは如何か?という質問を頂きましたが、それはそれでアメリカ的な発想であり、それを受け入れた上で、日本人としてお茶の淹れ方、またその淹れたお茶を紹介して行く事で、コミュニケーションに繋げていくのが良いのではと云うお話をしました。
23日のJapanese Community Service of Seattleは、日本人学校の看板を掲げた歴史のある建物で、日系二世、三世の方が中心でした。日系人の経験してきた苦労を知っている方々と言って良いのか?やはり日本に対する強い想いを感じました。静岡についてあまり知らない方も多く、自ら日本地図を持参して、静岡の何処から来たのかを聞いてきた方もいらっしゃいました。
日系マナーはシアトルの老人ホーム的なところで、俳句の会などにお年寄りが集まる場所でした。参加して頂いたのは、日本から来ている駐在員やその家族、友人のアメリカ人、たまたま来ていたお年寄りの方々でした。すぐ隣に日系のスーパーマーケットがあり、セミナーの前に数十分ほど視察しました。お茶のコーナーには8〜10業者ほどの日本茶がかなりのスペースで並べられており、また数社の茶系ドリンクもありました。スーパーには日本人の家族連れも散見し、シアトルでは比較的日本の食品等が手に入れ安いのかと思ったところ、セミナーに参加して頂いた方から、シアトルの中心からハイウエーで40分も掛かるところに住んでいて、ドリンク一つ気軽に買うことも出来ないとお話頂きました。何れのセミナーも会場の近くに住んでいる方が参加して下さっているとばかり思っていたのですが、多くの方が遠くからわざわざいらして頂いたと解ると、このようなセミナーに本当に関心を持たれ、日本茶を通して日本への想いの強さを感じて、大変感激しました。参加者の中にはご夫婦でいらした方もいて、それがまたお茶を楽しむ為の良い話題作りになりました。
私にとっては、昨年のワシントンD.C.全米さくらまつりに次ぐアメリカでのデモンストレーションとなり、経験の積み重ねと云う意味でも、コミュニケーションの大切さの再発見と云う意味でも、実りのある海外遠征となりました。昨年は湯沸しに大変苦労しましたが、今回はシアトル日本商工会様を始めとする多くの方にもご支援頂き、不都合の無いセミナーを開催する事ができました。この場を借りて感謝致します。
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