平成12年度日本茶インストラクター

次試験対策勉強会の様子(静岡)


 1/14(日)静岡市の静岡茶市場にて2次試験対策の勉強会が開かれました。試験をシミューレートした形式で「茶期鑑定」「茶種鑑定」「内質鑑定」「入れ方実技」が行われました。御指導下さったのは昨年度合格者の一期生の方々で経験則によるアドバイスも有り参考になりました。簡単ですがレポート及び感想を記載致します。

<茶種鑑定>

出品されたお茶は

  • 「玉露」
  • 「普通蒸し煎茶」
  • 「深蒸し煎茶」
  • 「かぶせ茶」
  • 「玄米茶」
  • 「番茶」
  • 「ほうじ茶」
  • 「蒸し製玉緑茶」
  • 「窯炒り製玉緑茶」
  • 「紅茶」
  • 「烏龍茶」
  • 「碾茶」
  • 「抹茶」

 (他に「包種茶」を参考出品)

 インストラクター通信教育講座の資料茶と異なるのは玉露、かぶせ茶が「荒茶」で入っていましたが、勉強会では「仕上茶」が使われていました。

 ポイントは「玉露」「かぶせ茶」「普通蒸し煎茶」「深蒸し煎茶」の区別をつける事でしょう。形状、香りで明確な違いが有るはずです。その点に留意すれば比較的易しい問題と思えます。気になるとすれば、良質な「かぶせ茶」とあまり良質では無い「玉露」が出題された場合、その違いが明確では無くなるのかもしれないという一点でしょう。この場合、より「良質」な方を「玉露」と判断すると良いのだと考えます。

<内質鑑定>

 難しい試験のひとつとなりそうです。2種類(各5つ)のお茶について内質鑑定をしましたが1番目と2番目のお茶の判定に苦労した方が多いようです。悩みながらも最終的には2つのお茶が残り、「そのどちらが上なのか?」を判断する事になるのだと思います。拝見茶碗が並んでいれば判別も比較的容易なのですが悩んだお茶が端と端に分かれたりすると大変です。記憶力と感性の勝負になるのかもしれません。

 ポイントは茶がらの色は内質順に並べばかならずグラデーションなるはずということ。(実際には並べかえられませんが)水色も同様でしょう。それと下位のお茶の(特に5番目辺り)香りを感じ取る事でしょうか。まず一番判別しやすいと思われる第5位のお茶を見つけ、次に一番良い第1位のお茶残った3つで上中下を判断する。5拓を最終的には2拓まで絞り込む作業になるでしょう。

<茶期鑑定>

 一般の受験者にとってある意味一番難しいのかもしれません。より茶葉が綺麗か(締まって艶があるか、色も同様)を判断し順位付けをしていく作業になると思われます。これも順番に並べばグラデーションになるはずです。私の場合、下位の4と5で悩んだら手にした時の重量感に頼りました。より重量感があるのが上位茶です。

<補 足>

 内質鑑定、茶期鑑定とも「5分」でと言われると難しいのですが「10分」ならもっと楽なのでしょう。出題されたお茶にも目が慣れてくると「なぜさっきはあんなに悩んだのか?」と不思議になるのかもしれません。ただ、試験は5分なので資料茶を使って勉強する時はちゃんと時間を計りましょう。ここが肝心です。又、資料茶は通信講座で最初について来たものと12月以降追加で頼んだものとでは内容が異なっていました。(順番は変わりません。) 

<入れ方実技>

 各グループに分かれ1グループ受験者10名、試験官係(=1期生)2名で行われました。茶種を試験官に口頭で指示をされ、茶器を揃えた後、「それでは始めさせて頂きます。」と言ってから4分以内で実技を行う形式でした。ポイントは自信を持ってハッキリとした口調で話し、時間内に終わらせる事以外に有りません。具体的にどうするのかといえば、手間だと思わず「玉露」「煎茶」「ほうじ茶」の各茶種の入れ方をシナリオ化し、実際にどの程度で4分になるのかを繰り返し練習するのが一番の近道でしょう。 


<勉強会を終わって>

 非常に意義の有る勉強会でした。入れ方の実技は普段、人前で「お茶の入れ方」についてを話した事が無い方が多かったようで各人の手が震えていたりと、とても緊張した様子が窺えました。その意味も含め良い機会だったように感じます。

 100名以上の参加者を6時間以上も面倒見て下さった1期生の方々には本当に頭が下がります。有り難うございました。合格と言う形でお返しするのが一番と思いますので、残された時間を有効に使い頑張ります。



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