実技試験当日の様子です。
実技試験(平成12年3月5日)
鑑定試験
<荒茶茶期鑑定試験>
出題は荒茶5点
- 非常に難しい内容であった様です。照明が茶の鑑定に向かない会場も有り、そのため「色合い」や「艶」による判断が難しく、「目合い」「手触り」「重さ」による鑑定が重要になったとのことでした。荒茶自体も良いものが使用され上位3点の鑑定が難しかったようです。
<茶種判定試験>
7種類の茶
茶種は
- 玉露
- 普通煎茶
- 深蒸し煎茶
- 玉緑茶
- 碾茶
- 烏龍茶
- 紅茶
の以上7点が出題されました。
「碾茶」(てんちゃ)はあまりなじみもなく、「番茶」と勘違いをした人もいたかも知れない様です。
※ちなみに「碾茶」は抹茶の原料となるお茶です。茶は揉みの工程が無い為、幅広な形状をしています。
「碾茶」写真は「本山茶を楽しむ本」より
<仕上茶品質鑑定試験>
市販のお茶5点
- 上質な品が使用され、最下位の5番目の品以外の鑑定は困難であったようです。
<指導実技試験>
- 茶種は6種類程度が使用された模様です。蓋の空いた茶缶に入った試験用の茶(3点)を見た後、試験官にその内のひとつを指定されてから実技に入ります。試験官はひと部屋に主審が1人、補佐が2名の合計3名でした。
<試験官の質問>
- お茶をいれる際の水道水の使用について
- お茶の保存方法について
上記のような質問がされた様です。
<実技試験合格者>
- 3月16日、合格者に連絡通知が届いたようです。最終的には279名の日本茶インストラクターが誕生したとのことです。1次試験からの合格率は約34パーセントとなったと聞いています。合格者の皆さんおめでとうございました。
- 新茶シーズンを控えた4月8日に認定式が予定されているそうです。
実技試験はうわさに違わず、「プロ」を想定した内容であった言えるでしょう。難関をくぐり抜けた方達の活躍によって、日本茶を取り巻く環境の活性がなされる事を期待したいと思います。